日産5YEARS COATは、日産自動車が提供するボディコーティングシステムです。
ボディコーティングは、車の塗装面に特殊な成分を塗布し、薄い保護膜を作ることで車体を保護する技術です。
日産が提供しているボディコーテイング名が、5YEARS COATとなっていて、商品名にもなっています。
基本、塗装屋さんはボディの管理は自分でできるので(傷や汚れ落とし)コート剤は不要と思う方も多いのでしょうが、実際に試してみると一定の利点があるのは確かなようです。なのでここでは5イヤーズコートを中心にコーティングのお話をしていきます。
日産から公式に5YEARS COATの商品の詳細情報はあまり出ていないので、勉強も兼ねて進めて行きます。
一般的なコート剤の種類
油脂系コーティング(ワックス)カルナバ蝋が原料のコーティング剤です。ボディ表面のツヤ出しに重点を置いたものが多いです。
樹脂系コーティング(ポリマーコーティング) シリコン樹脂・フッ素樹脂などの高分子化合物(ポリマー)を含んだコーティング剤です。「フッ素コーテイング」とも呼ばれます。
ガラス系コーティング ガラス系コーティングは樹脂成分の中にガラス成分を混ぜたもので、いわばガラスコーティングとポリマーコーティングの中間的存在です。
ガラスコーティング ガラス成分と同じ二酸化ケイ素を主成分としたコーティング剤です。ガラス系コーティングとの違いは、形成する被膜がシリコンポリマーではなくガラス質である、シロキサンやポリシラザンで構成されています。
日産の5イヤーズコートのコーテイング剤は比較的高性能とされるのガラス系に分類されます。
メリット
コーティングの主なメリットは、下記の4点です。
- 持続性が高く頻繁な塗り直しがいらない
- 車の表面に硬い層が形成され、小さな傷や汚れが付きにくい
- コーティングした後は、水洗いでも汚れが落ちやすい
- コーティング成分による光沢やツヤが加わり、見た目が美しくなります
コーティングは長持ちするので、ワックスのような頻繁な塗り直しは必要ありません。選ぶ種類やコーティング剤によって変わりますが、中には数年そのままでよいケースもあります。
コーティングは車の表面に硬い層をつくるので、傷や汚れが付きにくくなる点もメリットの1つです。コーティングした後は汚れが付着しても洗車で落としやすくなるため、簡単なお手入れできれいな状態を維持できます、あくまで手入れがいらないのではなく手入れが簡単になると捉えてもらうのが正解かと思います。
デメリット
コーティングの主なデメリットは、下記の2点です。
・施工費用が高い
・施工には専門知識が必要になる
一般的にきれいにコーティング施工するためには専門知識が必要であり、施工の材料もプロが塗る前提で作られていると考えます、仕上がりのきれいさや耐久性を考えれば、コーティング専門店に依頼したほうがよいでしょう。依頼した場合の費用は店舗やコーテイングの種類よっても異なりますが、小型車で3万円前後、大型車で10万円前後かかることもあります。
また、これは5イヤーズコートではなくガラスコーティング特有のデメリットで、イオンデポジットが付きやすい特徴があるようです、イオンデポジットとは、ボディに付いた水分をそのまま放置して乾いたときに出来る白いシミです。 洗車の時にこまめに落としてあげるのが対処法とされています、 車の使用状況や環境にもよりますが、ある程度動かしていた方が付きにくくなる傾向にあるように感じます。
5イヤーズのバリエーションは? 何が違う?
5YEARS COATには以下の3種類があります。
- 5YEARS COAT(標準タイプ)
- 5YEARS COAT プレミアム(2層構造)
- 5YEARS COAT エクセレント(3層構造、最上級モデル)
意図的かはわかりませんが、価格はもちろんなのですが、その他に含まれる成分の違いにより、セレクトに違いが出るように思います。
価格は標準タイプで7万円から10万円程度、最上級モデルで22万円から28万円程度となっています
成分は?
中間の性能とされる、5YEARS COAT プレミアムでの成分構成を見てみます。
ベースコートにイソパラフィン溶剤、シブチルエーテル、ポリシラザン化合物 トップコートにシリコーン溶剤、シロキサン化合物となっております、因みに一液の混ぜないタイプで2度塗り、1層目を塗り、ある程度定着させその上に2層目を塗り重ねるものになります。
なのでプレミアムに関してはポリシラザンを含んでいますので分類はガラスコートですね、1層目で高密度のポリシラザンをまず密着させて、2層目でシロキサンにて結合させてシリコーンで撥水、ウオーターデポジット防止をする、みたいなメージで捉えればよいでしょう。
ボディの状態に左右される
走行し汚れが付着していると、下地処理からの施工になります(意外に思われるかもしれませんが、ここに一番時間がかかります、傷、汚れ、脱脂、など)せっかく新車を購入したのであれば、新車購入時に施工するのが最も効果的です、表面がきれいな状態(ほぼ汚れがが付いていない状態)でコーティングすることで、効果を最大限発揮させたいからです。
施工場所は?
何気に重要なところです、施工する環境が大事でして、直射日光が当たらず、雨風を凌げ、もう少し欲張るとボディパネルの温度が一定に保てる場所が必要なのです、施工トラブルを防ぐ観点からです、なぜなら塵の付着や、均一の施工、溶剤の乾き過ぎ又は半乾きなどを防止するためです。
施工場所にはディーラーが分かりやすいようですが、選択肢としては、ガソリンスタンド、カー用品店、コーテイング専門店などがあります、施工する車が新車ならば、ほぼ未走行での施工となるのがディーラーの最大の利点なのかもしれません。
5イヤーズ、おすすめはプレミアム
プレミアムは価格との兼ね合いもありますが、ある程度はおすすめできる内容です、安価ではない価格には施工費用等様々な諸費用が含まれていると見るのが正直なところだと考えます。
エクセレントは配合成分を見ると基本はプレミアムと一緒で高濃度のポリシラザンを2層塗るので膜圧を上げるように振ってあるようです、ハイグレードで良いのは間違いないのですが、ここまでは必要ないように見えます。
これは5YEARS COAT 標準タイプのお話になります、小さな声でしか言えませんが、標準タイプは構成する成分を見るかぎり、どちらかというと樹脂系コーテイングの要素が強いとおもわれます、経験上も、塗り終えたのツルツル感(硬度)や、撥水加減、はたまた耐久性もプレミアムと比べると明らかに劣るようです、、、。ですが
商品の特性で、5YEARS COAT標準タイプはウオーターデポジットが付きにくいと考えられるので、濃色車(黒系)で雨染みが気になる方は、こちらの方が適していると考えられます。
施工後、すぐ濡れても大丈夫との事ですが、完全硬化するにはやはり2.3週間かかるようで、その間だけでも雨染みは気を使ってやるのが良さそうです。
どうしても、時間が経つと効果は無くなっていくものなので、(紫外線にやられたり、付着物に侵食されたりする)例えば2年で塗り直すのを前提に、塗るクラスを選択するのも方法の一つだと思います、車の板金塗装屋さんに傷落としも兼ねて磨きを依頼するという選択肢もありますし、ご自分でという方は剥離剤も販売されています、なので具体的には比較的安価なもをセレクトし、コーティングの効果が落ちてきた時点で塗り直しサイクルさせる方法です、高価なハイグレードの商品で長期間の性能を維持しようとするよりも、安価で気持ち良く過ごせるようにおもいます。
自分で施工しようという方へ
ガラス系ではなく、高品質の方のガラスコーティング剤で、DIYで自分で塗る事を前提に作られた商品がありましたので使ってみました。
結論、5イヤーズコートに普段接している私からみても、おすすめできる良い商品でした!
あまり大きな声では言えませんが、5イヤーズの中ではプレミアムと同等程の性能でして、理由としては塗った直後のツルツル感(膜の付き方や硬度の出方)ツヤの上がり方、撥水、滑水感、耐久性(検証中、半年経ちましたが感触は良いです)共に私のもう一台の車両に塗ってある(1年経過)Pよりも良い感触なのです。
また意外なほど、施工が簡単で、価格は5イヤーの標準のもの以下ということもあり、自分で施工できる環境がある方には使ってみる価値は十分にあります。
上記にもあるように、価格がそこそこで、性能の良いものを定期的に塗り替えるという運用を実現しようとする時に正にうってつけの商品です。
性能維持を重視した運用もできるオプション的な商品のラインナップ展開もあるのです。
少しラインナップが分かりにくいので、まとめてみます。
商品の概要も記載しておきます。
日本ライティングの「シラザン50」は、車のボディを高いレベルで保護するためのスプレー式ガラスコーティング剤です。特徴として、非常に高い耐久性と防汚性能があり、洗車後に塗布することで、水や汚れを弾く撥水・滑水効果と長持ちする光沢を得られます。
最大の特徴は、誰でも簡単に施工できるスプレータイプであることです。従来のガラスコーティング剤が専門的な技術を要し、施工に長時間かかっていたのに対し、シラザン50はスプレーするだけで高品質なコーティングが可能になりました。
シラザン50の核心技術は「ポリシラザン」の使用です。これにより、一般的なシロキサン系コーティング剤と比べて約50倍以上の密度を持つ被膜を形成し、優れた防汚性能を発揮します。施工時間も大幅に短縮され、中型セダンクラスの車であれば約30分で完了します。これは従来の2時間程度かかっていた作業時間の1/4です。