🚗 カーケア / ボディ管理
「ブラックはキズが目立つ」「シルバーは傷が見えにくい」——よく耳にする話ですが、実際のところどのカラーがどれくらい違うのか、日産車の純正カラーコードを使って傷の目立ちやすさをランキング形式で比較してみます。おもに現場の声や筆者自身の経験を踏まえ、独断と偏見でランキングしてみましたので楽しんで見ていただければとおもいます。
塗装の仕組みもあわせて解説するので、次の愛車選びのヒントになれば幸いです。
定期的に更新していきます。
そもそも「傷が目立つ」のはなぜ?
車のボディは上から順に「クリア層 → カラー層 → プライマー → 鉄板」という構造になっています。洗車傷や軽い擦り傷の多くはクリア層だけに入るもので、その傷が光を乱反射したときに白く見えるかどうかが、色によって大きく変わります。(スクラッチシールドクリヤーはこの軽症の傷が無くなるという仕組みになります、詳細はこちらから👈)
明度(明るさ)・彩度・メタリックの有無の3つが、目立ちやすさを左右する主な要因です。
ボディカラーによる「映り込み」の見え方の違い
- 黒・濃色車の場合:黒色は光を吸収する性質があるため、ボディの地色からの光の反射がほとんどありません。(実際工場に黒の車を入れると同じ光量のはずなのに少し暗く感じます)その結果、表面の光沢(クリアコーティング)で正反射した光だけが際立って見え、鏡のように周囲の景色や自分の姿がはっきりと映り込みます。
- 白・淡色車の場合:白いボディも表面のクリアコーティングによって黒い車と同程度に光を反射(映り込み)しています。しかし、白い塗料自体が光を全方向に強く拡散反射するため、映り込んだ像の背景に大量の光が存在することになります。この圧倒的な背景光に表面の映り込みが埋もれてしまうため、人間の目には像として認識しにくくなります。
- シルバー(メタリック塗装)の場合:塗膜内部に含まれるアルミフレークなどの粒子が光を多方向に乱反射させます。この強力な散乱光が輪郭をぼかすため、周囲の映り込みが曖昧になる特性があります。
🏆 傷の目立ちやすさランキング(日産純正カラー 厳選6色)
1位=最も傷が目立つ色 / 6位=最も傷が目立ちにくい色で順位をつけました。
🥇 1位 スーパーブラック カラーコード:KH3
| 目立ちやすさ | ★★★★★(最高レベル) |
| 塗装タイプ | ソリッド(単色) |
| 主な採用車種例 | ノート、キックス ほか、2トーンのルーフなど |
黒の天敵は「光」そのもの。直射日光や駐車場の蛍光灯の下では、洗車傷・スクラッチ・水垢がすべて白く浮き上がって見えます。ソリッド(メタリックなし)のため光を散乱させる粒子がなく、クリア層のわずかな傷も見事に拾ってしまいます。「洗うたびに傷が増えている気がする」とオーナーから最も多く聞かれるのがこの色です。
黒系は引き締まって見えかっこいいのですが、最大のデメリットがありますね。
板金屋の本音:「黒は磨きの工程が大変。逆に言えば、しっかりコーティングしてこまめに手洗い洗車する人には最高に映える色でもある」
🥈 2位 ダイヤモンドブラックパール カラーコード:G41
| 目立ちやすさ | ★★★★☆ |
| 塗装タイプ | パール2コート |
| 主な採用車種例 | フェアレディZ、エクストレイル、オーラ ほか |
パール粒子が入ることで深みと光沢が増す、1位のKH3と比べると若干白味が増しているのでわずかに傷が見えにくくなりますが、黒という色自体が持つ「傷を白く見せる」性質は変わりません。
しかし強い光が当たると現れるオーロラは意外と気にならない傾向はあります。余談になるかもしれませんが、作られる工場によりセレクトされる塗色も変わる傾向もあるようです。
🥉3位 オーロラフレアブルーパール カラーコード:RAY
| 目立ちやすさ | ★★★☆☆ |
| 塗装タイプ | メタリック2コート |
| 主な採用車種例 | エクストレイル、セレナ、ノート オーラ ほか |
これもG41と同じくらいの難度なのです、分類としては「濃色車(ダークカラー)」に入るため、ひっかき傷や洗車傷、ウォータースポット(水滴の跡)がやや目立ちやすい傾向があります。
正面で見ると明るいのでそんなシビアな色には感じないのですが、透かしで見るとかなり暗いので映り込みが多いのでしょう、案外オーロラなんかはG41よりも見えやすいとすら思えてしまうことがあります、この色の特徴ですね。
いかに傷を入れないようにするか、がメンテナンスのヒントです。
4位 ブラックパール カラーコード GAS
| 目立ちやすさ | ★★★☆☆ |
| 塗装タイプ | メタリックパール2コート |
| 主な採用車種例 | ルークス、デイズ、サクラ |
ルークスでは単色のモノトーンとして人気なのはもちろん、ルーフ(屋根)を別の色にする「2トーン仕様」の組み合わせ用(ルーフがブラック、またはボディがブラックでルーフが別色など)としても非常に重要な役割を担っています。どの色と組み合わせても全体をビシッと引き締めてくれる万能な黒です。
日産系の塗色では無いのですが番外としてあげておきます、作業していると数が多いルークスやデイズの黒、これも中々厳しく、細かいスクラッチや水垢、オーロラがよく目立つのですね。
この色、一応ブラックパールとなっているのですが、構成を見ると黒の顔料が95%セントを超えていて、パールが残り数%セントほどしか含まれないので、ソリッドの黒の特性に近くなってしまうのです。
これらがどうしても目につきやすいため、手洗い洗車を基本にするか、新車時にガラスコーティングを施工して「汚れを落としやすく、傷がつきにくい状態」を作っておくのが、この美しいブラックパールを長く維持するための最大の秘訣です (水垢が付きにくい処理をしてあるガラスコートはこちらから→)
5位 ステルスグレー カラーコード:KBY
| 目立ちやすさ | ★★☆☆☆ |
| 塗装タイプ | パール2コート |
| 主な採用車種例 | エクストレイル、ノート、オーラ ほか |
近年自動車業界で流行している、メタリックやアルミのギラギラ感を抑えた「ニュアンスグレー(くすみカラー)」の代表格です。一見するとツヤ消しやプレーンなソリッド塗装(単色)のようにも見えます。
世欧州メーカーから始まり日本の各社この色味を出してきました、日産はこのKBYになります、「ソリッドっぽい」と表現されることが多いですが、実は成分にパールが含まれている「2コートパール」塗装です。
明るめの色なので映り込みは少ないので、水垢系の汚れは目立ちにくい色なのですが、意外に細かいスクラッチやオーロラが分かりやすく見えるのです。
でも思い起こしてみると、顔良メインに少しだけメタリックが入っているカラー(例、ルークスのHAQとか)はこの傾向が共通であるかもしれません。
🏅 6位(最も目立たない) チタニウムグレーメタリック カラーコード:KAD
| 目立ちやすさ | ★☆☆☆☆(最も目立たない) |
| 塗装タイプ | メタリック2コート |
| 主な採用車種例 | エクストレイル、セレナ、オーラ、キックスほか |
いきなりではありますが、ここは一番目立たない色とさせてもらいます、「プロが選ぶ最強カラー」と言っても過言ではありません。中間色のグレーにメタリックが入った組み合わせは、明るすぎず暗すぎないため傷の白い反射が最も目立ちません。汚れも同様に目立ちにくく、故にメンテナンスの補修も少ないんです。 洗車頻度が少なくても清潔感を保てるため、忙しいオーナーや長距離通勤の方に特におすすめです。
またどんなボディー形状にも映える色でもあるので、多くの車両にもセレクトされています。
💡 どの色を選んでも使えるケアの基本
コーティングは早いほど効果大:新車納車直後にガラスコーティングを施工すると、傷の入りにくさが全色で大幅にアップします。特に黒系はコーティングなしでの維持は難易度が高く、施工は半ば必須と考えて予算に入れておくのがおすすめです。
洗車は手洗いか高品質な洗車機で:回転ブラシ式の自動洗車機は全色で細かい洗車傷の原因になります。ノータッチ洗車やフォーム手洗いに切り替えるだけで傷の進行を大幅に抑えられます。
水垢・鳥フンはすぐ落とす:特に黒・白・赤は放置すると塗装を侵食します。鳥の糞は発見したらすぐに水を大量に含ませたティシュでいいのでなるべく早く、除去することが長期的な美観維持の近道です。
まとめ
傷の目立ちにくさだけで選ぶならグレー系(KAD)>シルバー系(K23)>白系(QAB)>赤系>黒パール(G41)>ソリッドブラック(KH3)という順番になります。とはいえ、見た目の満足感や所有する喜びも車選びの大切な要素。「傷が目立ちやすい色でも、しっかりケアすれば誰よりも美しい状態を保てる」というのも事実です。好きな色を選んで、自分なりのメンテナンス習慣を作るのが一番の近道かもしれません。